文責:山下 沙樹
砂場で遊んでいたときの話です。3歳児さんで砂場で砂山を作ったり、カップに砂を入れてケーキを作ったりして個々に自由に遊んでいる中に、カップに小さなスコップで砂を積めて遊んでいるかずまくんがいました。そこへ、はるとくんがやってきて、かずま君が地面にスコップを置くのを見て、そのスコップを手にしたはると君。しかし遊び始めようとしたところ、かずま君にスコップを引っ張られ、取り合いになりました。
かずま君は、スコップを置いたものの遊びの途中だったようで、スコップを取られたと思い、二人の中で取り合いになったということです。引っ張り合いの末、かずま君がスコップを手にし、はるとくんはスコップを取られた悔しさなど、いろんな思いが溢れたようで、怒ったような声で泣き、砂場に寝転がりました。
寝転んでからは、泣くこともなく、何か考えているようで何も言わず、しばらくそのまま空を見上げていました。少し時間が経つと、起き上がり先程より心なしかスッキリした表情のはるとくんは、かずま君の横でスコップは使わずに何事もなかったかのようにかずま君と砂場で遊び始めました。そこへ、こうき君が先程二人が取り合っていたスコップと同じ種類のスコップをおもちゃ箱から持ってきて、はるとくんに渡していました。
今回のやり取りでは、かずま君が使っていたスコップを後から来たはると君が使おうとし取り合いになったというものですが、子ども達の様子をよく見ると、子どもたちなりの気づかいや優しさがこの場面だけでも沢山見られたので、ぜひ保護者の皆さんにもお伝えしたいと思い、クラスだよりに書いてみました。スコップの取り合いのところでは、はると君はかずま君が一度地面にスコップを置いたのを見て使い始めているところから、かずま君の遊びの邪魔をするつもりはなかったはると君の気づかいが伺えました。
こうき君は二人のやり取りを見ていたようで、同じものを持ってきてくれ、はると君の気持ちを察しての優しさが伝わってきますね。また、思うようにいかなかったとき、地面に寝転がっていた時間もありましたが、子ども達は日々の生活の中で、自分の思いが通らない体験というものを少なからず誰もが経験しています。
その中で、自分の思いとそうではない現実での葛藤が生まれます。この葛藤する経験の中で折り合いの付け方を知り、我慢する力も育ち、それが子ども達の自律に繋がっていきます。はると君も自分で起き上がり表情からも、上手く心の整理ができたということが伝わってきました。葛藤している間は、大きな声で泣いたり、怒ったりするかもしれませんが、それも成長の一歩だと思い、温かく見守っていきたいですね。
これからも目には見えにくい成長にも注目しながら、子ども達の心の育ちを大切にした関わりをしていきたいと思います。
【今週の予定】
20日(水) お弁当の日 23日(土)合同散歩 21日(木) 砂遊び 25日(月)合同散歩 22日(金)登り棒・雲梯 26日(火)誕生会