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今月の言葉、介護付き有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)龍樹は曽於市末吉の老人ホームです。

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今月の言葉 平成30年中根賢明 理事長のお話

3月:「お経」は亡き人へではなく 私へのお言葉

 お経は、お釈迦様(釈尊)が弟子や一般信者に「教え」を説かれた ことを、後世の仏弟子たちがまとめ記録した「釈尊の言行録」が基本です。

つまり釈尊は教えを説かれましたが、経典を書いたわけではありません。釈尊の教えが後世に正しく伝わるように、釈尊の死後、直弟子たちが、釈尊から直接聞いた仏さまの教えを編集したものです。

ですからお経の「出だし」は「如是我聞(にょぜがもん)」、つまり「私は、かくの如く聞けり」で始まるのが原則です。

 釈尊は、「人間(私)、どう生きるべきか」を80歳で亡くなる直前まで説かれ、生涯を終えられ涅槃に還られました。 ですから、お経は「亡き人が《いいところ》にゆけますように」ということではありません。仏さまの教えを唱えて感謝することです。

2月:「いたずらに過ごす月日は多けれど道を求める時ぞ 少なき」ー道元禅師ー

 私たちは日々、「忙しい、忙しい!」と追われるような生活を送っています。世間の動きが急なために、私たちもそんな気になるからでしょうか。

しかし日々の生活は、便利になり時間的ゆとりは確実にあるはずです。ご飯を炊くにも、洗濯するにも、掃除をするにも便利な電化製品があります。町に出るにも車があり、食べ物も手間暇かけなくても、できあがった食品を多用しています。それなのにあわただしい日々を送っています。どう生きるかを考えることもなく。

道元さんのことばは、そんな私たちの生活は「ほんとうにそれでいいの?」と呼び掛けている気がします。一度切りしかない人生を「生きてよかった」となるように「生きる道」を求めたいものです。

1月:「うれしい時も かなしい時も 南無阿弥陀仏」 

お釈迦様は、「人生は苦なり」と説かれました。

たしかにうれしいこともありますが、そう長くは続きません。人生の大半は、苦しいこと、悲しいことが多いと思います。

それは「思い通りいかない」ことが多いからです。「思い通りいかない」のが多いのは、私たちが何でもかんでも「思い通りにしよう」という気持が強く、多いからです。ですから、思い通りになりうれしいときは「自慢する」のではなく、「お陰様で」と、目に見えないところで助けられていることを喜び、思い通りにいかず悲しい時は、人や神仏を恨むのではなく、「身からでた錆(サビ)」と自分を振り返り、我が身の至らなさを顧みることです。そうすることで、うれしい時も、かなしい時も、「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」と喜べるのです。