命を考える~話し合いしながら~

 例年より少し遅い梅雨に入りました。所々に紫陽花の花が咲き誇り、色とりどりの色に心が和みます。梅雨時期は大人にとってはうっとうしい天気と思いがちですが、「雨靴が履ける。」「傘をさせる。」と大喜びの子ども達。子どもは楽しみを見つける天才です。蒸し蒸しとした日が続き、湿度も高くて、汗びっしょりになりながら遊ぶ子ども達です。細目に着替えやシャワーを活用しながら清潔に過ごせるようにしていきたいと思います。晴れた日には外での泥んこ遊びや水遊びもしていきます。洗濯物が増えて保護者の皆様にはご迷惑をお掛けしますがご協力よろしくお願い致します。
 さて、先日のお弁当の日の事です。カニ方面を目指してウッドタウン方面から遠回りをして出掛けました。田植えをしている所、田植え前の所と田んぼの違いを感じたり、オタマジャクシ、アメンボを見つけて大騒ぎの子ども達でした。沢にカニを見つけると、子ども達は持ち帰ろうと皆でビニール袋や虫かごに入れて水を入れて大事そうにしていました。
 お弁当を食べて園に大事にカニを持ち帰ってきました。夕方になると皆でどうやってお家に持って帰ろうかと話をしてペットボトルでカニのお家を作り、自宅に持ち帰りました。余りに沢山のカニを持ち帰ったので、次の日に子ども達に宿題を出しました。「カニさんにとってどうする事が幸せか」ということを考えてもらいました。子ども達はお家でお父さん、お母さんと話をしたり、自分で考えたりしながら次の日に皆の前で発表しました。「お母さんと離れるのは可哀相だからもとに返してあげたい」「赤ちゃんのカニさんだけ返したい」「園で皆で育てたい」等々・・
 子ども達は自分で一生懸命、考えて・・その姿に命を考える子ども達の真の姿を見ました。皆で話し合い、赤ちゃんカニを沢に返しに行く事になり、皆で返しに行きました。そして、3匹だけ園で皆で育てると決めて今、園で育てています。図鑑でカニの食べ物を調べたり、水はどれくらい入れればいいかと子ども達が中心になって育てています。
 子ども達が自分で考え、話し合い、自分達で決めてやっていく事の大切さを感じました。

文責:榎並 理恵