自我の芽生え~自分の意志を表現することの大切さ~

 先日テレビを観ていたら「反抗期届け」を提出した親子のエピソードがとりあげられていました。反抗期真っ只中の息子さんにお母さんが向けたユニークな届け出でした。

 反抗期には、このニュースで取り上げられていた第二次反抗期(12歳~16歳)と第一次反抗期(イヤイヤ期)があります。反抗期という言葉は一見するとマイナスなイメージに受け取りがちですが、イヤイヤ期は自分の意志を表現し始めた最初の自我の芽生えと言えます。早い子では2歳から始まりますが、子どもたちの発達はそれぞれです。
 子どもたちと過ごしていくなかで、大人からみると「どうしてこんなことをするのだろう?」と考えてしまうことがあるのではと思います。イヤイヤ期は子どもたちが自分の意思を表現するようになった、と捉えていても子どもたちにいつでも余裕をもって関わることができるか、というと難しい時もあると思います。完璧に全部こなすなんてことは人間できることではないです。だからこそ、お互いに思いを伝え合うことを大切に重ねていけたら、イヤイヤ期で自分の意思を表現しながらも、相手にも思い(両親、自分に関わる周囲の大人、友だち)があることを知る機会になっていく機会になればと思います。
 自分の意思を表現するようになってきたということは、もう1人の子どもではなく、1人の人間として対等に関わることの始まりなのではないかと思います。子どもたち1人ひとりの心の成長、身体の成長を一緒に話し合い、喜び合っていくことができる時間を保護者の皆様と重ねていけたらと思います。今月も、宜しくお願い致します。

文責:豊永 祥子